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性行為をしに行くために

 

着替えを終え、富田との約束通り駐車場に向かった果歩。

 

 

果歩 「えっと・・・富田さんの車・・・」

 

 

・・・ファ〜ン!

 

車のクラクションが鳴る。

 

その音が聞こえた方向に目を向けると、すでに自分の車に乗り込み、運転席でこちらに手を振る富田の姿があった。

 

果歩は笑みを浮かべながら富田の車へ向かった。

 

 

ガチャ・・・

 

 

富田 「フッ・・・来たな・・・いい子だ。遠慮なく乗れよ。」

 

果歩 「・・・は、はい・・・。」

 

 

黒い光沢を放つ高級車。

 

大人の男の車・・・そんなオーラを放つ車の助手席に、色白で可愛げな女の子が乗り込む・・・運転席に座る男と、これから性行為をしに行くために・・・。

 

 

富田 「腹減ってるだろ?ていうか俺が減ってるからどっか飯食いに行くぞ。」

 

果歩 「・・・・はい・・・。」

 

富田 「・・・それとも・・・早くしたくて我慢できないか?」

 

果歩 「・・・ぇ・・・そ、そんな事・・・。」

 

 

富田の言葉に顔を赤くして反応する果歩。

 

しかし、富田の指摘された事は満更でもなかった。

 

正直に言えば、富田に早く抱かれたい・・・果歩の心の中にはそういう気持ちもあった。

 

 

車のライトが付き、動き出す。

 

・・・ガサ・・・

 

そして果歩がシートベルトをしようとした時、一瞬背後に気配を感じた果歩。

 

果歩 「・・・・・?」

 

 

そして後部座席にいた人影は動く。

 

 

山井 「・・・果歩ちゃんっ。」

 

 

果歩 「ぇ・・・キャッ!・・・や、山井さん!?」

 

 

全く予期していなかった出来事に果歩は目を丸くして驚いた。

3人で焼肉を

その晩、富田が食事に連れて行ってくれたのは焼肉店であった。

 

焼肉店と言ってもそれぞれの席が個室になっていて、店内には大きな揃ったワインセラーまで完備しているという高級焼肉店だ。

 

アルコールは取らなかったが、富田と山井は本当によく肉を食べる。

 

一皿何千円もする高級肉を次々と口に放り込んでいく2人の食欲に、果歩は驚きの表情を見せていた。

 

 

そして食事を終えると、3人は富田のマンションへと向かった。

 

 

山井 「ご馳走様でした富田さん、いやぁマジ美味いっスねぇあの店。」

 

果歩 「ほんとに美味しかったです。でもまたご馳走になっちゃって…。」

 

富田 「いいんだよ。あの店はうちのオヤジが融資してる店だからな。」

 

果歩 「はぁ、そうだったんですか。」

 

 

富田の車内に小さい音で流れるジャズミュージック。

 

果歩はこれから富田の部屋で起きる事を想像せずにはいられなかった。

 

 

山井 「そういえば果歩ちゃん、昨日までずっと富田さんの部屋にいたんだって?」

 

果歩 「ぇ・・・?」

 

 

山井は後部座席から前に乗り出すようにして果歩に聞いてきた。

 

 

山井 「長い間富田さんと何してたのかなぁ?」

 

果歩 「・・・それは・・・」

 

富田 「ハハッ!それは決まってるよなぁ果歩?」

 

果歩 「・・・・・。」

 

山井 「あらら、果歩ちゃん顔赤くしちゃって、相変わらず可愛いなぁ・・・でももう富田さんといろんな事しちゃったんだろ?」

 

果歩 「・・・山井さん・・・」

 

 

山井の言葉にただただ顔を赤くする果歩。

 

 

富田 「果歩、今日はどうして山井がいるのか、それがどういう意味かわかるか?」

 

果歩 「・・・・・・。」

 

 

顔を赤くしたまま黙り込む果歩。

 

それは富田の言っている事の意味が果歩には何となく分かっていたからだ。

 

 

富田 「フッ・・・どうやら分かっているみたいだな?」

 

山井 「へへ・・・果歩ちゃん、今夜はいい夜になりそうだね。」

 

果歩 「・・・でも・・・私・・・」

 

富田 「不安か?きっとそんな不安はすぐに吹っ飛んじまうよ。」

相風呂

 

富田の部屋に到着した3人。とりあえずリビングのソファに座った富田と山井に、果歩はお湯を沸かしてお茶を入れた。

 

 

山井 「果歩ちゃん、ここの部屋の物の扱いに慣れてるんだねぇ、さすが1週間近く居ただけの事はあるなぁ。」

 

果歩 「・・・あの、熱いですから気を付けてください・・・」

 

 

昨日までずっとここに居たのに、山井がいるというだけでなんだか緊張してしまう果歩。

 

 

富田 「果歩、先に山井とシャワー浴びてこいよ。」

 

果歩 「えっ!?」

 

山井 「よ〜し果歩ちゃん!果歩ちゃんの身体は俺が綺麗に洗ってやるよ。」

 

果歩 「えっ!?あ、あの・・・ちょ、ちょっと待ってください、あの・・・山井さんと・・・入るんですか?」

 

 

突然の富田と山井の提案に慌てふためく果歩。

 

 

山井 「え〜?果歩ちゃん嫌なの?俺と風呂入るの。富田さんとはもう入った事あるんだろう?」

 

 

・・・ある。

 

それどころか富田とは浴槽内でセックスもした。

 

 

果歩 「・・・でも・・・」

 

富田 「果歩、もう山井にはお前の裸見せた事あるじゃねぇか。そんなに恥ずかしがる事ないだろ?」

 

 

富田の言うとおり、果歩は富田と初めて交わったあの日、山井には裸どころか潮を吹くところも富田とSEXしているところも見られていた。

 

しかしそれでも、山井と2人で裸になってお風呂に入るなんて事は果歩には恥ずかしい事なのだ。

 

 

山井 「ささっ!そうと決まれば行こう行こう!」

 

 

山井は張り切った様子で果歩の腕を掴み、浴室へ向かおうとする。

 

 

果歩 「ちょ、ちょっと山井さんっ・・・そんなの恥ずかしいですっ・・・」

 

 

そう言うも、山井に半ば強引に連れていかれる果歩。

 

 

富田 「ハハッ、まぁゆっくり楽しんでこいよぉ。」

 

 

富田は山井に連れてかれる果歩を眺め、笑いながらタバコを吹かしていた。

裸を見せるということ

 

浴室の着替え室に着いた山井と果歩。

 

 

山井 「ささっ!脱ごう脱ごう!」

 

 

山井はそう言いながら身に着けている服を次々と脱いでいく。

 

果歩はといえばそんな山井に背を向けて立ちすくしていた。

 

そうこうしている内にあっという間に全裸になった山井。

 

 

山井 「あれ?果歩ちゃん、どうしたんだ?服脱がないと風呂は入れないよ?」

 

果歩 「・・・山井さん・・・先に入ってていいですよ・・・。」

 

山井 「え〜!ダメだよ、いっしょに入れって富田さん言ってただろ?」

 

果歩 「あ、あの・・・入ります・・・いっしょに入りますから・・・先に入っていてください・・・。」

 

山井 「あ、そういう事?ハハ、も〜果歩ちゃん焦らすの好きだなぁ。わかった!中で待ってるよ。」

 

 

ガチャ・・・

 

 

そう言って山井は浴室に笑顔で入っていった。

 

 

果歩 「・・・・・・。」

 

 

果歩が裸を見せる事を山井に許すのは富田の指示だからだ。

 

言う事を聞けと命令された訳ではないが、何度も富田と交わるうちに、果歩の中で富田の指示に従うのは当然のことのようになっていた。

 

しかし、山井に許した理由はそれだけではなかった。

新たな予感

 

ドキドキする・・・

 

 

きっと今日は3人でエッチな事をするのだろうと思っていた果歩。

 

富田は果歩が彼氏以外に身体を許した唯一の相手だが、今日更に他の男に身体を許してしまう事にはまだ抵抗があった。

 

何も拒否できないまま3人で部屋まで来てしまったが、果歩はどこかで断ろうと思っていた。

 

それはここ最近の果歩の異常とも思える性的欲求は富田1人で十分過ぎるほど満たされていたからだ。

 

 

・・・富田さんにしてもらいたい・・・富田さんとだけ・・・

 

 

もちろん富田との関係にも罪悪感はある。

 

罪悪感はあるが、どうしても流されてしまうのだ。

 

この流れのまま山井とまでしてしまったら・・・。

 

ここに来るまで山井とも関係を持ってしまう事は、果歩は求めていないはずだった。

 

 

そう・・・はずだった。

 

 

しかし・・・

 

 

ドキドキ・・・・

 

 

果歩の胸の鼓動は高鳴る。

 

ここ数週間で数々の新たな興奮と快楽を体験してきた果歩。

 

そしてその快楽に悦び、溺れてきた。

 

その新鮮な興奮を、今この状況で果歩は新たに予感しているのであった。

 

そしてその淫らで魅力的な予感は果歩を突き動かす。

 

 

果歩 「・・・・・。」

 

 

果歩は目の前の鏡に映る自分の姿を見つめた後、ゆっくりと服に手をかけていった。

 

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